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2011/12/31

パリで新たに気付いたこと・新しく考えたこと(3)

ルーブルの会場に作者からのメッセージを掲げた。

君は見者なるか。
自然の醸し出す情緒がわかるか?
川の流れに時の流れの表情が見えるか?


これは私からの挑戦状であった。
芸術があまりにもテクニックに走り、また個性の押し売りの横行に、
私からの警告でもあった。

これには裏があって、君たちにはこの作品の情緒はわかるまい、
日本人にはこれを理解できる素晴らしい感性があるんだよ。
と言う自慢でもあったのです。

しかし思惑とは違って、きちんと共鳴できる人達が多かったことは嬉しい誤算でした。
むしろ深く入り込む人達は異文化圏の人に多かったようです。
即ち、真に美しいもの、極めたものへの感動は国境も人種も関係なく
共有出来るという自信を得ました。

年末年始に当たり大いなる時の流れの中、
各人の強い意識こそ未来を創造する最大の力です。

写真:野崎 悠

2011/12/29

パリで新たに気付いたこと・新しく考えたこと(2)

私は作品のボスで一枚一枚にサインを出すことが出来ます。
9枚の作品が連なって一筋の流れを表現していますが、
一日の展示が終わってその場所から引上げるとき私は流れに向って、
きょうはここまででいいよと言って流れを止めて休ませます。

翌朝会場に来ると一枚一枚に対面し、今日の調子はどう、
元気かい、と話しかけます。
そしてみんなの準備が整ったところで、今日も清らかに、
清らかに流れようと声を掛けます。
そうすると一枚一枚の細かな流れから次第に動き出して、
大きな音を立てて流れ始めます。

そうするとその周辺は風が舞い上がり、すがしい空気が漂い始めます。
来場者はその空気に包まれて気分が良くなります。
だから私のブースに来た人達は空気が違うね、気持ちいいね。
と言いながらやさしい笑顔になります。


写真:野崎 悠

2011/12/26

パリで新たに気付いたこと・新しく考えたこと(1)

展覧会で私の作品が9枚横並びで掲示され、それを客観的に眺めれば、
宇宙の大いなる循環と、そこに横たわる静かな時の流れをイメージすることが出来る。
一つ一つの作品からは新鮮なエナジーが見る人に向って溢れるばかりに押し寄せてくる。その受け取り方は人それぞれだが大方の人が気持ちよい感覚に浸っていた。

ある中年のご婦人は感極まって涙を流していた。
フランス人の多くの人が「ポエティー」(詩的とでも言うのかな?)と言っていた。詳しく聞いて見ると何かしら訴えてくるものがあるが言葉として表現できない、らしい。
私が求めていた自由と静寂と荘厳さを大きなスケールで表現できないかとの欲求に沿って見て下さっていることが嬉しかった。
時の流れを俯瞰して見る視点をもてたら、一人一人に革命が起こるだろう。

写真:野崎悠

2011/12/21

ブログを再開します

フランスのルーブル美術館内”カルセール・ルーブル”で展覧会を行なってきました。

12月7日  駐仏日本大使館に表敬訪問。

8日  ナショナルボザール オープニングパーティーに小松一郎大使出席。
       節子・クロソフスカ・ド・ローラさん出席。
       世界中の選ばれたアーティストが出席。

12月11日まで開催されました。

私は日本代表アーティストとして招待されました。
日本から私の仲間が10人同行してくれて、会場の設営から撤収、
そして通訳まで幅広くサポートしてれました。その協力体制も効を奏して、
私のコーナーは4日間いつも盛況で気持のよい空気が流れていました。
来場者と作品への関心・疑問・共感・理解を共有し、
別れには出会えたことを喜び合う場面がいっぱい展開され、
大成功だと確信いたしました。
まずは報告まで・・・