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2011/08/31

雲の役割


4年前太平洋を船で縦断した。
東京からオーストラリアまでの船旅である。

数日間見渡す限りの海に囲まれて乗ってる船がぽつんと浮かんでいる。
しかも海底まで数千メートルの深さだと聞かされると地球にどれだけの量の海水があるのだろうと驚かされる。それだけの莫大な量の海水がなければ、
地球の秩序が保てないのだと気付いた事を思い出す。

そこに太陽の熱が直接あたり膨大な量の水蒸気を巻き上げ、
天に数千メートルの見えない水のカーテンをつくる。
上空で冷やされ雲に変容する。

地球の表面の半分が常に雲で覆われていて各地に雨を降らす。
飛行機から雨が降っている所を目撃できるが雷小僧がジョーロで水を撒いているように見える。

また、雲と大地の関係は男と女の関係に思える。
雲が男で大地が女、雨を降らせて新しい命を生み育てる。
そのようにみると、自然界は新しい生命を産む、
性交のステージとして整えられているように思える。

豪雨の後、太陽に照らされ地上から蒸発していく水蒸気 写真:野崎 悠